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融雪装置

「野菜の横綱」は柏崎辺りで渋滞に巻き込まれたらしい。到着が遅れている。しかし、先ほど携帯から連絡があった。「もうじき渋滞も解消されそうだ、たぶん」

今日のテーマは融雪装置。

「金になることなら、何でも引き受ける。食っていけないので」という理由から、当「ume小間物超零細工事店」の仕事の範囲は、太平洋と同じくらい広い。節操がなく、ポリシーもないから、当店は、人さらいと強盗、詐欺以外の仕事であれば、何でも引き受ける。残念ながら今のところ、エアコン工事、温水暖房工事、そして今日のテーマ「融雪工事」以外の仕事の依頼はない。冗談ではなく本当に、何でも引き受けるから、「人、強、詐」以外の「金になる」仕事があったら、ぜひ、当店にお回し願いたい。

上越市は14もの市町村が合併したものだから、面積はやたらと広く1000k㎡ある。人口は、いっちょまえに21万人。その結果、日本で”もっとも人口の多い過疎地”と、ややこしい状態になった。当地域は「豪雪地帯」である。「豪雪地帯」ではあるが、その豪雪ぶりは、同じ上越市でも、地域によって随分と差がある。冬でも「ゾーリっぱき」で歩ける所もあるし、鉄人28号に抱っこしてもらわなければ移動できない所もある。幸いに、私の住まいは海岸通りにあるから雪は少ない。新潟のハワイと言われている所以はこのためだ(ウソ)。海岸通りに比べると、山間地、谷沿いにある集落はわずか2,30km離れているだけでも「コノヤロー」と言うくらい多く雪が降る。 「海岸通りのumeさんちから、昼寝しながら、車に揺られて三十分、そこは雪国だった」とカワバタコーセイも言っているように、雪は、行政区画を無視しながら、その本能のおもむくまま身勝手に振る舞う。 しかし、地球温暖化のせいなのか、雪神様の気まぐれなのか、明らかにこの30年間の雪の降り方は「おかしい」。昔に比べると、降雪量が断然少ないのだ。特に、「この辺はそんなに降らない」と言われている地域ほど、降雪量が減ったのだ。上越市は、平成の大合併以前にも「高田市」と「直江津市」の合併(1971年)を経験している。昔、高田は、あまりの雪の多さに、「この下に高田あり」と言われていた時代もあった。社会科の教科書で紹介されていた「雁木」(今で言うところのアーケード)は雪国ならではの知恵だった。ところが、その高田も今は「この辺はあまり降らない」地域の仲間になった。一方、山間地や谷沿いの集落の降雪量は、昔と比較しても大きな変化がない。今も昔も「コノヤロー」なのだ。一つの市の中だけでも豪雪度の「地域格差」が増大した。 「過疎地上越市」と言ったくくり方をすると本当の姿が見えにくい。市の中心部は、次から次へと宅地造成され、人口が集中、周辺の多雪地域は人口が流出し、過疎化が進む(ume地区はどっちでもない)。

人口の面でも「地域格差」が増大していて、この二つの「地域格差」はお互いリンクしている。「雪さえ降らなければ良い所なんだが」は多雪地区の住人の常套句だ。私もこの言葉に同意する。多雪地区は「晴耕雨読」を実践するには実に具合の良いところだ。晴れの日には、渓流でイワナと戯れるも良し、ブナ林を散策しながら、一句、一首をひねり出すも良し、熊に追われながら竹の子を採るも良し、ほどよい広さの畑でピーマン、かぼちゃ、ナス、トマトを育てるも良し、雨の日には、昔つきあった女を思い出しながら(そういう歴史があればの話だが)クルミの実をほじくりつつブログを書くも良しだ。蕎麦屋も、能楽堂も、文芸地下もないけれど、そんなもの、ハナカラなければないでどうってこともない(ではすまされない人もいるが)。田舎暮らしの私でさえも「住んでみたい」誘惑にかられることがある。しかし、問題は「雪」なのだ。「コノヤロー」と言いたくなるほど降る雪なのだ。

温暖な地域に住んでいる人は「白い悪魔」の邪悪さを知らない。本当のことを言えば、隣接している地域に住んでいる私でさえ、その邪悪さは実感として分からない。多雪地区では、降り積もる雪を人力だけで処理するのは大変だ。若者が消え、老人だけが残った(残された、ではない)世帯では、連日の雪堀りは、肉体的にも精神的にも限界があるし、若者が残った世帯も、ずくのない(=根性のない、実行力のない)若者であれば、老人世帯と条件は同じだ。降り続く雪は、「雪下ろし」から「雪堀り」へと、作業工程を変化させていく。やがて、雪堀りも限界が来る。掘った雪のやり場がなくなるからだ。そうならないためには、通称ピーターと呼ばれる数十馬力、2~300万円の除雪機を常備す必要がある。なるべく、家から遠い所に雪を吹き飛ばすためにはピーターは必要不可欠なのだ。「白い悪魔」の攻撃に手加減はない。ピーターも限界が来る。さて、どうするか? 融雪装置の出番である。雪を「退かすの」ではなく、「融かす」のだ。「生殺し」にするのではなく、「息の根を止める」のだ。

どういう装置か?

簡単に言えば、床暖房装置を屋根に上げたものが、「屋根融雪」で、路面に設置したものが「ロードヒーティング」になる。当店のシステムは、ボイラーで不凍液を加熱して循環させるというシステム。規模によって施工費は違うが、250万円前後はかかる。大変な投資である。維持費もかかる。昨今の原油高で、一冬で、20~30万円ほど。おかげさまで、当店にとって、雪は「飯の種」になる。悪魔呼ばわりはできない立場である。これだけの投資を強いられてもなお、この地を去らない。この選択は、大合併で、投資の効率化を図りたい行政にとってみれば、はた迷惑なものかもしれない。しかし、そんなことには、お構いなしで、じいちゃん、ばあちゃんは、「雪さえ降らなければ良い所」へばりついている。決して裕福なのではない。雪をロマンチックだと思っているのでもない。この地に残るためには仕方ない投資なのだ。質素な生活で、費用をまかなっている。

子供達に「教育」という見返りのない投資をし、その子供達も東京で、せっせと働いて、低い労働分配率を嘆きつつも、国庫にも、株主にも、会社にも割高の分け前を掠め取られている。水も、電力も、米も野菜も魚も、みんな地方発だ。「ふるさと納税」は「とんでもない」と言っている、どこぞの知事さん、東京の繁栄は、これらのじいちゃん、ばあちゃんの投資の結果でもあるのだ。これでも、損な取引でしょうかね?

意図しない所へ落ちてしまった。


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COMMENTS

修学旅行

小学校の修学旅行は直江津でした。米をもって。海を見て歓声をあげました。
長野も新潟ほどではないけれど豪雪ではありました。でも、社会に出て会津にいたときの雪は忘れられません。その後、千葉に転勤して、世の中は絶対に不公平だと実感しました。冬に余計な費用がかかるところと冬でも花の栽培が出来るところと。

長野のご出身とは!

知りませんでした。何の根拠もなしに、静岡県あたりだろうと決めてかかっておりました。好きで住んでいるのだから、と言われれば、それまでだけれど、雪国と温暖地との間に不合理なものを感じます。雪国は温暖な地域に比べれば、生産効率も悪く、それでいながら余計な出費が多い。にもかかわらず、「商売にならない」田んぼを作り、森を守り、子供を育てて生活している。我ながら、雪国の人たちのエネルギーというのはすごいものだと思う。東京に4m、5mの雪が降ったらと、想像してみれば、すぐわかることです。以前、上越市と清水市の子供達が、定期的に交歓会をしていた時期がありました。そこで知り合った男女が結婚にまで発展したケースが数十例あるそうです。残念ながラ、上越から清水にお嫁に行った例が9割を超えていたにもかかわらず、逆のケースは、1割にも満たなかったというデーターがあります。

守備範囲

詐欺以外の仕事をしないとはりっぱなポリシーだと思います。
ひき肉事件まで酷くはないにしろ偽装や詐称を一切やっていないと「ローマの休日」に出てくる真実の口に手を突っ込んで言える社長が果たしてどれだけいる事やら…
でも、他愛のないウソは別ですけど。

???

私に読解力がないのか、あるいは表現力がないのか
「・・・詐欺以外の仕事」を「する」と書いたつもりなんですが・・・。
mitsukiさまの守備範囲の広さ、「裁縫から溶接まで」に刺激を受けつつ、畏敬の念も抱いております。当店もさらに守備範囲を広げるべく、「運針」を始めようかと・・・までは思っておりません。

「他愛のないウソ」表記方は楽しいので、盗用と知りつつ今後も取り入れていきたいと思います。

お邪魔します^^

ume さん、こんにちは^^ 
家も建築関係の吹けば飛ぶような会社でして~
umeさん言うとおりだと思います。
出来る事は何でもしないといけない時代ですので
お客さんの苦情にもニコニコ笑顔で対応してます(^^ゞ

ご存知の通り家は「コノヤロー」の超豪雪地帯です~
越冬するにはそれなりの資金が掛かります
でも~あまり気にならないんですよね( ̄ε ̄;)y‐~

住めば都ってやつですね^^     by Kuni

Kuniさんいらっしゃいませ

地元勢初のコメントです。このブログを地元勢に読まれるのは恥ずかしくもありますが、嬉しくもあります。Kuniさんの「ミニ盆栽ブログ」いつも楽しく拝見しております。樹種の多さと行き届いた手入れに感心しております。ブロガーとしては、初心者でありますが、ブログを始めてから、すてきな人たちとの縁もでき、世の中の広さを実感しております。愚ログではありますが、時々遊びに来てください。

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